時効なき罪
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「彼女、あなたが止めてくれるのを待っているのよ」
彼女の友人は、ボクにそういった。彼女との出会い、二人の楽しい日々。不安定なボクの心、そして彼女の涙。
「今どき見合い結婚なんて、絶対にいやだな」
と彼女はボクにいった。ボクはその裏にある彼女のメッセージに耳を塞いだ。
その直後、いやだったはずの見合いを彼女はした。ボクよりも洗練された学歴を持ち、ボクよりも収入がよく、そもそもボクよりも、ずっと豊かな家庭に育った相手。
幸せになってほしいとボクは願った。彼女の幸せを優先したつもりでいた。結局ボクは、彼女に電話をすることはなかった。
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